最後の授業で
3年生がプレゼントしてくれたお花。
ジーン。
ありがとう。がんばってよかった!
DAVID BOWIE & MASAYOSHI SUKITA
仕事でティレニア海に面するラスペツィアへ行ってきた。行き先はここ。
写真家鋤田正義さんの展覧会。被写体は1月にこの世を去ったデヴィッド・ボウイ。この展覧会は昨年ボローニャのONOギャラリーで開催でも開催されていて、大反響だったもの。鋤田さんを迎えてのオープニングでは小さなギャラリーに数百人の人が訪れた。
その機会に鋤田さんはボローニャ大学での講演会も受けてくださり、私が通訳を務めることに。もちろん大学でも教室に入りきらないほど人が溢れた。
そのご縁で今回ラスペツィアの展覧会での鋤田さんのインタビュー&講演にご一緒することに。そこで電車を乗り継ぎ3時間かけてラスペツィアへ。
当初は予約制で観客が鋤田さんの案内で展覧会の写真を鑑賞する、と言う企画だったらしいが、見込みの何倍もの人が集まってしまい、急遽講演形式に。
ボウイとのエピソード、ボウイが他界してからの想いなどお話を聞くことができ、駆けつけた大勢の観客も満足したに違いない。
立て続けにインタビューに答え、大勢の前で講演、さらにインタビュー、そしてサイン会とハードなスケジュールに疲れた顔ひとつ見せず、押し合う観客にいやな顔もせず丁寧に対応する鋤田さんは私の目にはまるで仏さまのように写った。
インタビュー中に、初めて撮った写真について聞かれた時、夏祭りの時に笠をかぶったお母様の写真を取り出し、これに勝る写真はまだ撮れていない、とおっしゃったのを聞いて涙が出そうになった。心優しい方。だからきっと多くのスター達の心を掴んで、ほかの人が撮れない表情を写真に収めてきたんだろうな。
また9月にはボローニャにいらっしゃるそう。再会が楽しみ。
コロラトゥーラの歌姫
親友やっちゃんの待ちに待ったコンサートが土曜日に開催された。
これはリハーサルの写真。
それもVilla Mazzacoratiという1700年代の建物の中にある劇場で、クラシックからジャズまで多彩な顔を持つヴァイオリニストとの共演。
オペラや日本の民謡を中心に、やっちゃんの細い体のどこからそんな声が出るの?と誰もが驚く、心に迫る歌声を披露してくれた。
中でもNon ti scordar di me忘れな草が心に響いた。
一方、ヴァイオリンのマルコはオリジナル曲を中心に、全身を使った力強い演奏で観客を大いに巻き込んだ。
定員80人ほどの小さく美しい劇場で、あっという間にアンコールを迎えた、充実のコンサートだった。
やっちゃんはこの夏、鹿児島、東京、そして台北でコンサートを控えてる。多くの人に彼女の歌声が届きますように。
ボローニャの隠れたオアシス
ボローニャの中心地には数知れぬほどの隠れた中庭があるそう。日本のように垣根は使わず、塀で閉ざされていて、木製の仰々しい門構えからは想像できないような憩いの場があったりする。普段は住人とそのゲストだけが楽しめる特権。
中心街のちょっと入り組んだ通りにある高〜い塀に囲まれた一角Ca' Selvatica。中にはお庭があり訪問もできる、とフェースブックで読んでさっそく足を運んだダニエラ。住所を辿っていっても閉ざされた扉には何の表示もないし、お庭らしきものを垣間見ることもできない。
確かにFBページにはこの場所の歴史やお庭の様子が長〜く書かれているものの、開園時間や訪問方法についての案内は載っていない。余計に気になってメールで問い合わせたら、アポイント制で案内してくれるそう。それでようやく、土曜日に行ってきた。うんよくお天気も上々!
ナポレオンの時代まで元修道院だった場所で、修道女たちの生活は5m近い高い塀で、世間から隔離されていた。そこでは修道女たちが貴族の娘たちを教育していたそう。
その後修道院の大部分は壊され、一部は盲ろう施設、残りの土地がこの庭になった。
ここで管理されている水鳥などの他、様々な野鳥が出入りするオアシスになっているそう。
空も晴れ渡り、ずっとここにいたいと思わせる心地よさ。そんなお庭を後にして、門を出て数歩歩くと、隣には家具の修理工房が。おじいちゃんが家具職人だったというマウリが懐かしさから興味津々で覗いてると、人懐こい職人のおじさんが中に入れてくれた。中は広い空間で、もともとは修道院の家畜小屋だったとか。
40年ほど前からここで仕事をしているそう。
確かに何もかもが、年代を感じさせる。
時がとまったようなこの空間にみんな魅せられて、冗談が好きで気さくなおじさんに着いてどんどん奥へ。
そこにはおじさんの隠れ家が。
ご自慢の目覚まし時計のコレクション。
市からの依頼で何度か家具修復の講座を開いたけど、最後に開いた講座では受講者が立ったの3人、しかも二度目の授業には誰も来なかったとか。「もう過去の職人技だから、若者はコンピューターの勉強をしてたほうがいいんだ。」なんて言ってたけど、良いものを直しながら長く使っていく習慣が去ってしまっているのは切ない。
オークションのクリスティーズに呼ばれて日本に行った、なんて得意げに話してくれたペドレッティさん。職人の城を快く案内してくれてありがとう!
この日は、年に一度丘に上のサンルーカ聖堂のマリア像がボローニャの町に降りてくる日。毎年この日には雨が降ると言われている。
さっきまで清々しかった空が、夕方急に雲行きが怪しくなり、マリア様が降りてくる午後6時半頃には雨が降り始めた。不思議だけど本当の話。
しかも降ったのはほんの1時間弱。写真はhttp://www.ilrestodelcarlino.it/bologna/foto/madonna-san-luca-processione-1.2111771から拝借しました。
Woolrichパーティ
金曜日の朝、うちで翻訳の仕事をしていると、ウールリッチのデザイナーやえちゃんからアペのお誘い。
お陰ですっかりお魚モードになったと言うやえちゃんのりクエストで、行きつけのシチリア料理の店Pane e Panelleへ行って、魚づくし!
その日中に仕事を終わらせたかったから、夕方前で終わらせて行く!言い切って、がんばった。楽しみが待ってると思うとやる気が出るものね。待ち合わせ1時間前に翻訳が仕上がって、そっから準備して出かけてきた。
着物の生地を使ったリバーシブルの限定生産のパーカーのお披露目会だった。
パーカの原型はやえちゃんのデザインだそう!このプロジェクトはイタリア人のデザイナーが担当したらしくて、着物の柄の選び方が日本人の感性とは違うよね、って話してた。
店の外にも人が溢れかえる大盛況。
ウールリッチだけあって、ケータリングも豪華にシャンパンを振る舞い、生のお魚をサフランライスと合わせたおつまみも拘ってる。
抹茶入りのパイナップルとウォッカのカクテルっていうのも、後味がスッキリでなかなか乙だった。
久々に会ったかおりちゃんともたくさん話せて、充実の夕べ。
Bimby ビンビ
前にも書いたことがあったと思うけど、ビンビとは万能料理マシンとでも呼ぼうか、イタリアではレストランに厨房や家庭の台所で愛用されている。
店頭販売はしていなくて、訪問販売のみ。デモンストレーションで色々な料理を作り、多彩な機能を披露してくれる。
どんな機能があるかというと
炒める、煮る、蒸す、かく拌、泡立て、捏ねる、みじん切り、おろす(チーズなど)、量るなどなど。百聞は一見に如かず、で口で説明するのは難しい。
とにかく、なんとこのビンビをクリスマスに義兄姉にプレゼントしてもらった!普段は大人同士は大したプレゼントをしていなかったのでビックリ。しかもセールスのおばさんに特別に事前訪問無しで譲ってもらったらしい。しかもお姉ちゃんファミリーが持っているタイプより新しいタッチスクリーンとオート機能付き!
で、ずいぶん時間が経ってしまったけど、今日ナディアおばさんにデモンストレーションに来てもらった。
電話で事前に打ち合わせたメニューはこちら。
大麦のスープ
ローストビーフ
パン 2種類
ローズケーキ
の予定だったが、そこに蒸し野菜と卵焼きも足すことに。
まずは、パン生地を捏ねる。ビンビ本体に計量機能で量りながら材料を入れて捏ね機能で2分。生地を取り出してボウルに移し、発酵させる。今回は白パン(?)と田舎パンの2種類。
次に、ローズケーキ用にレモンピール入りの菓子パンの生地を捏ね取り出して、バターと砂糖でクリームを作る。
発酵させている間に他の料理に取り掛かり、発酵後形成、再発酵、そしてオーブンへ。出来上がりはこちら。
ローズケーキは写真を撮る前に取り分けてしまったので、写真は一部。
で、生地を発酵中に本体をさっと洗って、次はローストビーフ作り。ビンビでハーブを調味料をみじん切りし、肉に満遍なく刷り込み、本体に水、香味野菜、塩を入れて、上にに気を入れた蒸し器をセッティングして蒸すこと25分。ローストビーフの完成。
ローストビーフを冷ましている間に、大麦のスープ、蒸し野菜、卵焼きを一度に調理。
本体に香味野菜を入れてカット、オイルを入れて炒め、残りの野菜、大麦、水、調味料を入れて30分煮込む。本体を外すことなく、計りながら足していけるのが便利。
煮込み中の本体(シルバー)の上に蒸し器(紺色)を乗せ、輪切りのジャガイモとズッキーニを入れ、さらにもう一段お盆型の蒸し器にオーブンペーパーを敷き、卵液を入れて蓋をする。
上の写真が、その状態。本体で煮込んで、2層の蒸し器で一度に3種類のフル回転。
細やかに、各層の写真んを撮っておけば良かったんだけど、後の祭り…。
最初はスープとローストビーフを同時に調理しようという話だったんだけど、ローストビーフのハーブの香りがスープに移っちゃうから、別々の方がいいということで、予定変更。
で、できたのがこちら〜。大麦と野菜のスープ
ローストビーフと蒸し野菜。ローストビーフはちょうどいい温度で切りやすかった。ハーブの香りがしっかり付いていて美味。イタリアではシンプルに塩、胡椒、オリーブオイル、お好みでレモンをかけて食べる。
これを全て2時間半で作り上げた。味見はビンビをプレゼントしてくれたお姉ちゃんファミリーと一緒に。みんな喜んで食べてくれた。
ナディアおばさんありがとう!
基本的にビンビはタイマー、温度、回転速度を設定して料理する。普通回転だと刃が回転してカットされ、反対回りにするとカットされないで具をかき回せる。ビンビオフィシャルのレシピブックもあるけど、基本を覚えたら、カスタマイズして色々作れる。オート機能を使えば、メニューを選んで、ステップごとにスクリーンに指示が出て、いちいちレシピブックを読まなくていい。
あっ、それから調理器具は全て食洗機で洗える。
少しはビンビの便利さ伝わったかな…。かなり画期的な電化製品だと思うけど、日本では聞いたことない。似たような商品あるのかな?
今日はアイスとシャーベットのレシピブックをもらった。インターネットにもたくさんレシピが載ってるらしい。これからも度々このブログにビンビが登場するはず。