イタリアの空 ...di pacifica

イタリア、ボローニャからの日々を綴ります。

パノラマ

すっきり晴れ渡った日曜、うちにいるのはもったいない!ダニエラ達に電話して午後にボローニャチェントロのサンペトロニオ大聖堂に行くことにした。

運良く列はそれほど長くなく、切符を買ってエレベーター、いや、業務用リフトに乗り込む。そこから更に階段で少し上がると、見え始める。
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そう、登ったのはサンペトロニオの裏の工事現場。一般にも公開されていて、ボローニャのど真ん中から街を見渡せる。
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レンガ色の街は高台から見ても温かみがあって美しい。日を遮るものがない屋上では日の光が眩しいほど。
丘の見える景色はキラキラ輝いていた。
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帰りは階段で下まで。
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ジェラート→ショッピング→アペリティーボしてゆったりと日曜の午後を過ごした後、ダニエラのうちでピッツァ。13階にある彼女のうちからはボローニャチェントロの先に沈む夕日を楽しんだ。
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Bologna Children's Book Fair

昨日、今日と仕事で児童書のブックフェアを訪問。

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今回の目的ははイラストレーター発掘。ブースを持っていない作家達は掲示板を使って腕前をアピール。

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私のお気に入りはこの辺り。

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展示会場にはイラストコンテスト入賞作品の原画もある。と言うかこちらがメイン。

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この原画たちが、これからアメリカ、日本、中国と展覧会巡り。日本では板橋区を始め4箇所で展示される。イラストレーターにとってはその名を各国で広める大きなチャンス。

今日の午後には、審査員による評論会と表彰式が行われれ、数人の受賞者と話すこともできた。これからの活躍を期待したい。

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絵本は子供達の想像力をかきたてて、時には心の支えにもなり得る大切な存在。実は大人になってからも絵本をプレゼントされたことがある。本に込められたメッセージとともに、くれた人の優しさが伝わる。

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ボローニャブックフェアからも人を育て、心を温かくする本が発信されて行くんだろうな。

パルマ散歩


今日は7人乗りの車を飛ばして、パルマに行ってきた。
ゆっくりパルマの街を散策するのは初めて。

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パルマ出身のジュゼッペ・ヴェルディと美味しそうな手打ちパスタのウィンドウ発見。
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古い教会の中のインスタレーション。作品としての面白さもあったけど、小さな入り口しかないこの場所にどうやって船を運び入れたかにみんな興味津々だった。
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さて、今日の目的地はファザードに日時計が描かれたこの建物。

お目あてはここPalazzo del Governatoreで開催中の1800年代の日本の写真展。日本とイタリアの国交150年記念イベントの一環だそう。

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http://www.arte.it/calendario-arte/parma/mostra-giappone-segreto-capolavori-della-fotografia-dell-800-24527

西洋から入ってきた写真の技術と絵付け職人の技のが一つになった芸術。江戸の面影を残す当時の風物詩が見どころ。

広重の浮世絵とともに同じ場所で撮った写真が展示されていたものもあり。
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かなり見応えあり。

旅立ちの春

今週は大学は卒業シーズンのため、授業はお休み。
ボローニャ大学の主要学部が揃うザンボーニ通りは卒業生と卒業を祝う仲間達でごった返していた。
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月桂冠をかぶっているのが新卒業生
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今日は法学部を卒業するルドビカの卒論発表に行ってきた。友人の娘さんで頑張り屋の彼女は、奨学金で大学に通い、試験は全てほぼ満点で平均点は110点満点のうち109点。この平均点に卒業式当日卒論の点数が加わり、最終成績となる。満点の場合はlodeと言われる最優秀を表す評価の加算対象となる。

校舎に着くと教室の前は卒論発表を待つ卒業生と、同席する親戚や仲間で身動きも取れないほどの混み合い。ルドビカの番が来るまで1時間ほど待ち、やっと教室へ。


ルドビカ、教授陣の前で堂々と論じ始める。教授の質問にも動じず答えていく。聞いているこちらは、一体何のことだか全然ついていけなかったけど、きっと他の人達も同じだろう。

ところで、同席しているのは皆ルドビカの卒業を祝うために駆けつけた人達。写真に写っているのは全体の半分くらい。日本では考えられない多さ。そんな話をしたら、この現象イタリアラテン系の国独特らしく、アングロサクソン系の国では卒業式にこんなに人は集まらないらしい。ラテン系はお祝いごとが好きなのかな。

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さすが法学部、歴史ある立派な教室。

さてさて、ディスカッションが終わり、一旦卒業生と参列者は部屋の後方に行き、教授陣が最終成績を決定。それがその場で発表される。

教授「110点中110点は確実となりました。」

ここでみんな息を飲む。

教授「110点にLodeを加算します。おめでとう。」

一同「わーーーーーーー!!!!!!!」拍手

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彼女の努力が最優秀成績という形になったことに、目頭が熱くなったのは私だけじゃなかった。ルドビカ、おめでとう〜!

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輝いてるよ〜♪
裁判官を目指す彼女。これからも、努力を惜しまず、どんどん輝いて欲しい。

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春が来た

春に始まると言われている今日、いつもの友達を誘ってVal Sellustraと言う丘に桃の花のお花見に行ってきた。

 

町中の壁に絵が描かれているDozzaの脇を通り過ぎ。

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桃園に到着。
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蜂たちもせっせと蜜を吸いに来る。
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こっちは何の花かな?
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お腹が空いたら持参でおにぎりでピクニック。
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道端の小花もまた美しい。
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今日から大学がお休みに入った。1週間の卒業式期間にイースター休みが続くので約2週間ほどの春休み。

3月は私の誕生日の月でもあって、恒例のメンバーにお祝いしてもらった。
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いつからこの仲間ができたのか、と考えると実は知り合ったのはたったの5年前。もっと長く感じるけど、今や同僚かつ親戚のようなフランチェスコとやっちゃんと初めて会ったのは、2011年の大震災の翌日。今でもよく覚えてる。
離れた場所から日本で起きた地震津波の被害の無惨さに心が詰まり、家族の安全を確認してホッとし、原発事故の計り知れない深刻さに戸惑い、気持ちにまったく整理がつかない状態で、あの日フランチェスコが作った日本語教材の音声録音に行ったのだ。
全く面識がなかった分の緊張感と、二人の気さくな優しさで、録音に気持ちを集中する事ができた。と、5年経った今、ふと思い出した。友達付き合いをするようになったのは更に少し経ってからで、あの時はこんなに仲良しになれるとは思ってもみなかった。
ちづちゃんとも同様、初めて会った時はマウリが一人でしゃべりまくって、リラックスして話せなくて、お友達になるって感じじゃなかったな。
それでもこうして仲良しになれたんだから、出会いは大切にしなきゃな。