イタリアの空 ...di pacifica

イタリア、ボローニャからの日々を綴ります。

DAVID BOWIE & MASAYOSHI SUKITA

仕事でティレニア海に面するラスペツィアへ行ってきた。行き先はここ。

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写真家鋤田正義さんの展覧会。被写体は1月にこの世を去ったデヴィッド・ボウイ。この展覧会は昨年ボローニャのONOギャラリーで開催でも開催されていて、大反響だったもの。鋤田さんを迎えてのオープニングでは小さなギャラリーに数百人の人が訪れた。

その機会に鋤田さんはボローニャ大学での講演会も受けてくださり、私が通訳を務めることに。もちろん大学でも教室に入りきらないほど人が溢れた。

そのご縁で今回ラスペツィアの展覧会での鋤田さんのインタビュー&講演にご一緒することに。そこで電車を乗り継ぎ3時間かけてラスペツィアへ。

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当初は予約制で観客が鋤田さんの案内で展覧会の写真を鑑賞する、と言う企画だったらしいが、見込みの何倍もの人が集まってしまい、急遽講演形式に。

ボウイとのエピソード、ボウイが他界してからの想いなどお話を聞くことができ、駆けつけた大勢の観客も満足したに違いない。

立て続けにインタビューに答え、大勢の前で講演、さらにインタビュー、そしてサイン会とハードなスケジュールに疲れた顔ひとつ見せず、押し合う観客にいやな顔もせず丁寧に対応する鋤田さんは私の目にはまるで仏さまのように写った。

インタビュー中に、初めて撮った写真について聞かれた時、夏祭りの時に笠をかぶったお母様の写真を取り出し、これに勝る写真はまだ撮れていない、とおっしゃったのを聞いて涙が出そうになった。心優しい方。だからきっと多くのスター達の心を掴んで、ほかの人が撮れない表情を写真に収めてきたんだろうな。


また9月にはボローニャにいらっしゃるそう。再会が楽しみ。