イタリアの空 ...di pacifica

イタリア、ボローニャからの日々を綴ります。

ドキドキ口答試験

ボローニャ大学で勉強した3年間、いろんな試験を受けたけどほとんどが口頭試問。筆記や論文の試験はほとんど無かった。今思えば幸い。というのも、外国人にとって論文は口頭よりかなり難しいから。
口答試験は毎回、かなりドキドキして望んだ。どんなにたくさん勉強しても、緊張しないことはなかったなあ。それでも話し始めて緊張が解けると、頭が冴えてスラスラ言葉が出てくるものだった。先生もそれをちゃんとわかってくれる。


ここ数日、日本語の試験の試験官をしている。やはり日本語の生徒達も、それぞれに緊張している。特に最初は手や声が震えている子が結構いる。数年前の自分の姿を思い出す。「落ち着いて」といいたいところだけど、学生の知らない言葉(落ち着く)を使っても相手がかえってこわばっちゃうし、難しいところ。しかたないので相手の緊張をほぐすべく「お元気ですか。」とか「たくさん寝ましたか。」とか聞いてみたりすると、「はい、元気です。先生はお元気ですか。」と聞き返してくれる学生もいる。さすがイタリア人、コミュニケーション上手。

試験ではもちろん日本語のみで会話。学生の趣味、習慣、将来の夢などなどいろんな会話をするので、普段授業中では聞き出せないことが話せて楽しい♪どんなに緊張して間違えても、ちゃんと勉強して知識のある子はわかるもの。自分のことを話し始めると緊張も取れてくる。ガーデニングが趣味の学生や、ネイリストの男子、コスプレが好きな女子などなど、いろいろな発見あり。言いたいことを上手にいえなかった子は、「もっと上手に伝えられるようになりたい」という気持ちがバネになればいいなあと思う。

明日は3年生の試験。3年生になると語彙や表現力も増えるので、時には会話が弾んでさらに面白い。学生達のどんな一面が発見できるかな。

日本語会話力トレーニングブック

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